E-JUST - Perspective

 

カタール国立図書館


2002 -

ドーハ, カタール

教育施設


敷地面積: 124,000 sqm

建築面積: 22,000 sqm

延床面積: 55,000 sqm

ペルシャ湾に面するカタールの首都ドーハは,中心街区を半円形にえぐる形でドーハ湾を擁し,Cornicheと呼ばれる湾岸通りに沿って,目下一連の都市整備事業が計画中である。中でもCornicheのほぼ中央に位置する本計画は,国立図書館の新築にあたり,現代美術館と科学・自然史博物館を併設して複合文化施設を作るものであって,首都,ひいては国家のランドマークたるべく要請されている。
建物は大きく3つのエレメントで構成される。グラウンドレベルでは共有エントランスホールをはさんで南に美術館,北に科学・自然史博物館が配置され,南北300m,東西100m,高さ9mの基壇を形成する。一般利用者は西側駐車場からアクセスすることになるが,これとは別に,Cornicheに面した海側には貴賓専用の車寄せが張り付く。
基壇中央から屹立する3本の円柱は直径18m,高さ120mのスケールを持ち,垂直交通を担うと同時に地上60mから93mまでを占める上部構造,即ち国立図書館機能を支持する。5層で形成される図書館機能は全て空中に浮いているといってよい。階を経るごとに3本の柱から順次張り出していき,下から順に児童図書室,機械室,オフィス,閉架書庫,開架閲覧室という具合に,各層の床面積に応じた機能が当てはまる。このうち開架閲覧室階となる地上84mレベルにおいては,最大幅170m,床面積7,000㎡に達するが,実質68mという最大の片持梁のたわみに対しては,3本の柱をはさむ2枚のブレース構面を地上60mから93mまで設け,梁せい33mのプロポーションを確保することで解決する。諸々のブレースから開放される重心位置には,バルコニーを持つ書架が大英博物館から移築される。また3本の柱の最上部には喫茶店と宴会場が配される。ここに賓客を招いてドーハ湾で年数回催される花火大会を観賞することが建物の副次的な目的でもある。