E-JUST - Perspective

 

オハイオ21世紀科学産業センター


1994 - 1999

オハイオ, アメリカ

文化施設


敷地面積: 7,200 sqm

建築面積: 14,957 sqm

延床面積: 29,795 sqm

公式ウェブサイト

COSI-Center of Science and Industry Columbus Ohio‐は35年の歴史を持つ、アメリカの中で最も革新的でインタラクティブな一種の科学博物館である。ここでは、科学をいかに楽しく学べるかを主題に、学校のカリキュラムをサポートする教育プログラムを組み込んでいる。しかし、近年は全体にテーマパーク的な取り組みも要求され、それは常に新しいテクノロジーに変えられていくことをプログラムとして予測しなくてはならなくなった。そのため、現存の建物の老朽化と新しいプログラムに対する展示設備の限界から施設の移転が求められた。
与えられた新しい敷地は高層ビルと官庁ビルが建ち並ぶ中心街の西に位置するソシオット河の対岸で、街の中で唯一残されたモニュメンタルな場であった。敷地内には国の歴史建造物の指定を受けたボザール建築の古いハイスクールがあり、このプロジェクトの一部として組み込まれた。建物はプログラム、地勢、歴史、そして都市的コンテキストから3つの要素により構成された。歴史的にこの場所を東から西へのフロンティアが展開されたその先端と考え、西に向かう楕円状の仮面となる様な壁面が先ず設定された。楕円形の平面およびクロソイド曲線の断面形を持つ西側の壁はこの敷地のモニュメンタル性と町の都市的スケールに対応出来るフォルムとして、建築のスケールを超えた巨大な流体学的な面に単純化された。展示空間はこの容器の中にフレキシブルに収容され、南北に走る300m長さの通路に連結されている。その反対側、東側は、常に文明・歴史・過去の波を意識するように古いハイスクールのファサードがフォーマルなエントランスとして改修保存された。西側の革新と未来、東側の伝統と過去に向かうこの二つの顔の間にはそれらのトランジショナルな空間として22.5m角の立方体アトリウムが周囲のスカイライトによって独立した形に納められた。都市の中での位置関係を明確にするために建物はハイスクールと都市のジェファーソン軸に従ってほぼシンメトリーな構成になっているが、メインエントランスとアトリウムは真北軸、そのアトリウムに架かる二本のスカイライトは磁北軸を基に決定されている。
仕上げやディテールはすべて現地で最もやり易い方式や材料に置き換え、その施工システムを単純化させている。西側の長さ300mの仮面は高さ20mの単体のプレキャストコンクリートパネルを連結したもので、表面は打ち放し仕上げにアセッド処理を施しただけである。各パネルのジョイントには不陸調整を兼ねたステンレスの目地棒を設け、光を反射させる事で、マッシブなコンクリート面にリズムを与えている。メインエントランスのシリンダー,突起した低層部のボックス、階段室のタワーは金属サイディングにそれぞれ金、銀、黒のメタリックな金属色の塗装を施し、内部仕上げは基本的に白く塗装された石膏ボードの壁と吸音材の天井、そしてタイルカーペットの3種類の仕上げとなっている。単純化させることで空港のコンコース的スケールの建築空間に対処している。アメリカ地方都市の一つの縮図の中で日本的なプロセスや思考、また、材料やディテールの試みを一切排除する事で得た我々の一つの回答である。